「立てる?ちょっとあっちで休もうか」



シュウさんの声はホントに心配そうで。


なぜか涙が零れそうになる。



その気持ちが私に対してだけだったらどれだけ嬉しいんだろう。



私だけを見てくれていたらどれだけ幸せなんだろう。



「……辛い」


「え?」


「シュウさん……辛い」



そう小さな声で呟く事しか出来なくて。



この痛みから解放されるために出来る事。


それは絶対に選びたくない。



こんなにシュウさんが好きで。



好きで


好きで


傍に居たいと思ってるのに。



タエさんの陰におびえて。


胃が痛くなるぐらい辛くて。



こんな事になるんだったら……