結局、昼から有休をもらった私は家に帰った。
胃が痛くて。
会社でも上司や先輩が体調を気遣ってくれた。
母は帰宅した真っ青な私の顔を見て、心底驚いていた。
夕方の診察が始まるまで横になってなさいと言われ、ベッドで寝ている。
だけど眠気は全くなかった。
「シュウさん……」
付き合う前からずっと、元カノの存在が気になっていた。
元カノと近況報告といって連絡を取り合ってるなんて知らなくて。
「好きなのに」
こんなに好きになってるのに。
最初に考えた不安が……
的中したんだ。
距離だけで別れた2人。
互いに嫌いで別れた訳じゃない。
だからこそ……

