その後、アヤ先輩が何か言ってたけど全然聞こえなくて。
震える指先が触れたのはシュウさんからもらったピアス。
意味分かんないよ。
どうして私にこんなものプレゼントしたの?
ただ、タエさんと正反対の私が物珍しかったから?
シュウさんにとって私は何?
彼女じゃないの?
好きって言ってくれたのは嘘?
じゃあ……
これだけ好きになった私の気持ちはどこへ向けたらいい?
「ちょっ、ケイちゃん?」
「……っぐっ」
思わず前屈みになってしまうぐらいの痛みが体中を駆け巡る。
胃酸が逆流する。
懸命に口元を手で押さえ、痛みの波がおさまるのをひたすら待つ。

