「アイツさぁ、浮気してたんだ」


「うっ、浮……気?」


「地元に付き合ってた彼女がいたらしいの。半年前ぐらいに別れたらしいんだけどね。でも……まだ連絡取り合ってて」


「え?」


「本人は浮気じゃないって言ってたけど、元カノと今でもメールしてるなんて怪しいでしょ?」



思いっきりプリンにスプーンを入れた先輩は、そのまま中身をグルグルかき回していて。


ただそれを見ている事しか出来ない。



「あんまりもムカついてさ、家に帰ってからシュウに電話したの」


「しっ、シュウさん……に?」



ここで、まさかシュウさんの名前が出てくるなんて思わなくて。


プリンを睨みつける先輩には、強張った表情を見られずに済んだ。