「シュウさん」
「ん?」
「アヤ先輩、林さんと付き合い始めたって」
「あーっ、林さんから聞いた聞いた」
アクセサリーショップを出た私達は、ウインドウショッピングの真っ最中。
頭の中から元カノを追い払おうと、全く違う話題をシュウさんに向けた。
「だけど、アヤと付き合うって林さんもなぁ」
「お似合いだと思いま、思うけど……」
付き合ってすぐは、シュウさんとの会話で敬語が抜けなかった。
シュウさんからは何度も敬語は止めて欲しいと言われて。
3カ月たった今、何とか敬語なしで話せるようになった。
だけど、ふと気を抜くと敬語に戻りそうになる。
年上だとそうなるのは中高と部活をしていた時の癖だ。

