「どう?ケイちゃん」
「あっ、すごく可愛いけど、これ……」
値札を見るとどうしても素直に受け取れそうにない。
だって、イベントでもないのにこんな高価なもの。
「ほら、付き合って3カ月記念ってことで」
「でも」
「俺が買ってあげたいんだ」
穏やかに微笑むシュウさんに、これ以上ノーとは言えなくて。
それに実際シュウさんが選んだピアスはデザインも可愛くて。
正直、かなり私の好み。
「ほっ、ホントにいいの?」
「うん。ここで着けて行く?」
「あっ、うん」
私の返事に店員さんはニッコリ笑い、すぐにご用意しますと言って席を立ち、奥へ向かって行った。

