チクリと胸に刺さる痛み。 そしてキリッと胃が縮んだ気がした。 ひんやりとした金属が耳たぶに当てられ思わずビクッとする。 「うん。ケイちゃんにはこれが似合う」 「お詳しいんですね」 「いえ。友達がこういうのにうるさかったら」 店員さんの問いかけに、まんざらでもない顔をして笑うシュウさんを見ながら、心の中で問いかけてみる。 その友達って元カノのタエさん? 何度もタエさんにこうして買ってあげたの? シュウさんと会ってから、心の隅に追いやっていたモヤモヤが、また私の中にくすぶりだす。