シュウと迎える初めてのクリスマス。 初めてのイベントだ。 「この後、待ち合わせなんです」 「ははっ、幸せ者」 「へへ。おすそ分け」 握った手は暖かくて。 先輩は私に両手を握られたまま。 「先輩がいなかったら、今、こうして幸せだって思えませんでした」 「はは。キューピット?」 「ホントです。ちゃんとカラオケ奢りますから」 「楽しみにしてる。早く行きなさいよ、シュウ待ってんでしょ?」 ハッと腕時計を見ると、待ち合わせ時間が間近に迫っていて。 そんな姿にアヤ先輩が両肩を押してくれる。