「じゃあさ、半年近くもずっと彼の本心が分からないままなの?」
「その……偶然なんですけど、付き合う少し前に元カノの事知っちゃって」
「え?元カノ?」
どう話していいのかまだ整理が出来てない。
うかつに話すとシュウさんの事だってバレちゃう。
バラしてもいいか……
そんな投げやりな考えが通り過ぎる。
「ってことは、元カノのことふっ切ってないって事?」
「……それをはっきり聞けないんです」
「なるほどねぇ」
そのタイミングで部屋のドアが空き、料理が運ばれてきた。
店員さんが出て行ったあと、2人で手を合わせてから食べ始める。

