「まぁ、タエは性格がきつかったからね。シュウも何度か疲れたって言ってた」


「シュウさんが……ですか?」


「うん。性格は見た目と違ってかなり男前だったからね、タエは。まぁ、言い出したら聞かないって感じ?」



小さな衝突は何度もあったらしい。


だけど、シュウさんもタエさんが好きで別れるまではいかなかった。



その均衡が崩れたのは、4回生の時。



「タエが就職をね、シュウに相談せずに決めちゃったのよ」


「そうなんですか」


「シュウはかなりショックだったみたいで。その時はホントに別れようって真剣に悩んでた」