フワッと鼻を掠めたのはシュウさんの残り香。 さっきまであの腕に抱かれていたのに。 確かに温もりを感じたのに。 今はもうそれすら思い出せなくて。 「どうしてよ……」 こんなに好きになったんだろう? 「何……で?」 シュウさんじゃないとダメだと思うんだろう? シュウさんは…… シュウさんの心は…… 「どう……してよ」 ギュッと誰かに掴まれるような激しい胃の痛みが全身を襲って。 さっき食べたものが逆流して。 口の中が酸っぱい感覚だけになる。 気持ち悪い……