「タエって大学時代の同級生で、今日の二次会に参加するんだよ」


「そう、なんだ」


「何?心配?」



部屋に戻って来た私を抱きしめたシュウさんは耳元でそんな風に囁いて。



シュウさんは知らない。


私が元カノの事を知ってるなんて。


タエさんが遠距離で別れた元カノだって知ってる事を。



「俺は今、ケイだけだし」


「……うん」


「心配するような事なんてないから、安心して?」



覗きこむように顔を近づけてきたシュウさんは、そのまま唇を重ねてきた。



どこにも行かないで。


私だけを見てて。



願いを込めながらシュウさんの首に腕を回した。