兄貴に背を向けて、搾乳器で母乳を絞り出す。

痛みに耐えながら。



「琉聖、見て来るわ」



「うん。よろしく…」



母乳マッサージをして貰っても、上手く出てくれないのが悔しい。

心が段々と雲ってしまう。

でも、負けないんだ。

琉聖が居てくれるから。

愛する子供が居るから。

早く、2人でオムツを替えてあげたい。

沐浴させてあげたい。

そう願って頑張るんだ。

空を見上げて誓った。

琉聖も子供も、私が全力で守るんだって――…。