「妹が会わないと言ったら、謝罪はいらんけど、そう言うんなら。な?」



「だな」



謝罪を要求しても、憂紀が面会を拒否したらそれまでで。

こっちが突っ走っても仕方ないんだ。



「ま、夕姫の事は任せます。
憂紀にゼリー届けなあかんし帰ろうや」



「おう」



夕姫たちと別れ、高瀬家と家路を急ぐ。

もう、何もなければ良いけど。

憂紀に何もなければ良い。

あの人が、夕姫を変えてくれる。

そう、信じるんだ―――……。