庇う必要はない。

ここで甘やかしたら、また夕姫は同じ過ちを繰り返す。



「…俺、新山賢作ーニイヤマケンサクー。
今、夕姫と付き合ってる者です。
夕姫が不快な思いをさせてすいません。こいつの責任は、俺の責任でもあります」



「謝るのは…」



「本人がすべき事。それはわかってる。でも、謝る気のない人間に謝られても、嬉しくない。
こいつにはよく言い聞かせます。しばらく、時間を貰って良いだろうか」



―――前言撤回。

この男は、十二分に大人だ。

見掛けで判断をし過ぎてた。

まだまだ、俺もガキだ。