「引きこもりとどう付き合うんだよ」



「家から出んだけや。部屋からは出るで」



こいつの考えがわからない。

誰かとメールしてるし。



「母さんが“いい加減、琉聖君と帰って来なさい”やって。行こうや」



「あぁ」



また今日も泊まらして貰うか。

週1ペースで泊まってるような。

憂紀と顔は合わせてないけど。

単車に跨がり、愛斗の家へと向かう。

―――我が家が嫌いなわけではない。

金だってあるし、不自由した事はない。

ただ、両親が児童養護施設をしていて、我が儘なチビらばかりで、自分の部屋すらめちゃくちゃにされる有り様。