男装少女-兄の代わりになった双子の妹の物語-


















「陽君、頑張ってね。」

「おう、行ってくる。あ、ことり。テレビの前な!」

念を押すようにことりに告げれば、彼女は眠たそうな目でうなずいた。

時間が経つのは早い。

今日はコンサート当日。陽は準備があるらしく朝6時に家を出た。


「今日、ことりもコンサート行くんでしょう?」

「うん。8時に彩乃ちゃんがこっちに来る予定。」

「そう、気をつけなさいよ。」

今日は祝日なのに、母親は仕事らしい。

少し慌てながら家を出た母親を見送ってから言われた通りにテレビをつけて

目の前に座る。


重大発表を見てから、ことりは着替えようと考えていた為に

まだパジャマだ。

ふああ、と欠伸をひとつしてテレビに視線をうつすとニュースから画面が切り替わった。

時計を見ると丁度7時。

自然と、心拍数があがっていく。


スカイの音楽が流れ始め、メンバー全員が映し出された。

『皆さん、おはようございます!』

真ん中にいる陽が、笑顔で挨拶をする。

『コンサート直前に、重大発表があります!』

そういうと、南がおおげさに驚いたふりをする。

それに、郁が静かに突っ込みを入れていた。


『早く言ったら?』

なかなか話が進まない事にしびれをきらした楓が言えば、

陽は頷く。