男装少女-兄の代わりになった双子の妹の物語-



音楽が流れ始め、スカイは完璧に踊りだす。

「さすが、スカイは凄いですねえ。」

スタッフが呟いた。

監督は何かを考え込むようにしている。

「監督?」

どうしました?と声をかければ、何でもないと言って顔をあげる。

ステージで踊るスカイにあわせて観覧客はペンライトや団扇を振る。





「すごい...。」

ことりは思わず呟いた。

「君も、こないだまではあの中にいたんだよ。」

「え?」

「陽君の代わりに男装して、スカイに居たんだ。

聞いてないの?」

「...ええっ!?」

少し遅れて反応して、大きく目を見開いた。



「今の陽君の位置に、ことりちゃんがいたんだよ。」


嘘だ、そんなの、ありえない。

「スカイ」に私が居ただなんて嘘に決まってる。



状況が理解できずに硬直していると曲が終わり、大歓声に包まれた。