「柳瀬櫂。あたし達の1つ上で先輩よ。で、別名、歩くフェロモン男よ。最悪なタラシ人間。女の敵ね。」

歩くフェロモン男?タラシ?女の敵?

「フェロモンって何?タラシって何?で、何で女の敵なの?」

そう聞いたあたしに
杏ちゃん溜め息を吐きながら

「夢は知らなくてもいいわよ。」

そう言われたので
意味を知る事はなかった。

だけど
本当に
あの人
綺麗で美しかったなー。

また
会いたいなー。

何て
考えていたあたしには

「櫂の奴。あたしの可愛い可愛い夢にぶつかりやがって。後で殺らないとね。それにしても多分櫂の奴、夢に惚れたね。フフ。これから楽しくなりそ。」

なーんて
杏ちゃんが言っていた事に気付かなかった。



そして
これが
王子様とお姫様の出会いだった。