制限時間内で決着はつかなかった。
「延長戦…」
たまらず博子は真梨子の手を握った。
「博子、大丈夫だって」
「はじめ!」
野太い声を合図に、再び試合が始まった。
藤本の動きは衰えることはなく、そして相変わらず亮二は技を出さない。
そんな状況がどのくらい続いたのだろう。
二人は間合いをとりながら、相手の出方をうかがっていた。
二つの剣先が当たって、ガチッ、ガチッと音を立てる。
あれほど騒がしかった両校の応援も今はしんと静まり返り、ただただ緊張感が漂っている。
みんな息を呑んで、業の一つ一つにビクッとする。
<新明くん…>
その時、両者が動いた。
竹刀を振りかぶる。
博子は目を固くつぶった。
一瞬無音の世界に引き込まれた。
静か過ぎて、キーンという金属音とも思える冷たい音が両耳を貫いたような気がした。
そして次の瞬間、会場が揺れるほどの大きな歓声が響き渡る。
<神様!>
恐る恐る博子が目を開けると、赤い旗が高々と揚がっていた。
「面あり!」
耳が割れそうなほどの歓声と拍手の中でも、主審の太い声がはっきりと博子の耳に届いた。
「延長戦…」
たまらず博子は真梨子の手を握った。
「博子、大丈夫だって」
「はじめ!」
野太い声を合図に、再び試合が始まった。
藤本の動きは衰えることはなく、そして相変わらず亮二は技を出さない。
そんな状況がどのくらい続いたのだろう。
二人は間合いをとりながら、相手の出方をうかがっていた。
二つの剣先が当たって、ガチッ、ガチッと音を立てる。
あれほど騒がしかった両校の応援も今はしんと静まり返り、ただただ緊張感が漂っている。
みんな息を呑んで、業の一つ一つにビクッとする。
<新明くん…>
その時、両者が動いた。
竹刀を振りかぶる。
博子は目を固くつぶった。
一瞬無音の世界に引き込まれた。
静か過ぎて、キーンという金属音とも思える冷たい音が両耳を貫いたような気がした。
そして次の瞬間、会場が揺れるほどの大きな歓声が響き渡る。
<神様!>
恐る恐る博子が目を開けると、赤い旗が高々と揚がっていた。
「面あり!」
耳が割れそうなほどの歓声と拍手の中でも、主審の太い声がはっきりと博子の耳に届いた。


