「嘘っ、すごいじゃない」
真梨子はブルーベリータルトを食べる手を止めた。
吹き抜ける風がさわやかなオープンカフェの一角。周りは女性客が圧倒的に大半を占めていた。
博子は亮二に会いに行ったこと、有名なフレンチレストランで食事をしたことなど、全てを話した。
「メール読んだときもびっくりしたけど、実際に話を聞いてみると、ますますびっくりだよね」
「私もよ」
「昔、そんな映画があったじゃない。超リッチな男が、そうやってみすぼらしい格好の女を大変身させてくっていうシンデレラストーリー…」
真梨子はうっとりとした顔つきとは正反対に、ムッとした表情の博子。
「誰がみすぼらしい格好よ」
「あ、ごめん、ごめん」
両手をパタパタさせて真梨子はおどける。
気を取り直すように、アイスコーヒーを一口飲んだ博子は、困り顔で言った。
「でも、行ったお店の人が、みんな彼を特別扱いしてるのよ」
「それはお得意様中のお得意様だからよ。まあ、暴力団幹部ともなれば、いろいろ付き合いもあるだろうし…」
真梨子の言わんとすることはわかった。
亮二にはたくさんの「彼女」がいて、その人たちをもてなすうちに、ブティックやレストランなどの常連となっている、と言いたいのだ。
「そうよね」
博子は大きくため息をついた。
真梨子はブルーベリータルトを食べる手を止めた。
吹き抜ける風がさわやかなオープンカフェの一角。周りは女性客が圧倒的に大半を占めていた。
博子は亮二に会いに行ったこと、有名なフレンチレストランで食事をしたことなど、全てを話した。
「メール読んだときもびっくりしたけど、実際に話を聞いてみると、ますますびっくりだよね」
「私もよ」
「昔、そんな映画があったじゃない。超リッチな男が、そうやってみすぼらしい格好の女を大変身させてくっていうシンデレラストーリー…」
真梨子はうっとりとした顔つきとは正反対に、ムッとした表情の博子。
「誰がみすぼらしい格好よ」
「あ、ごめん、ごめん」
両手をパタパタさせて真梨子はおどける。
気を取り直すように、アイスコーヒーを一口飲んだ博子は、困り顔で言った。
「でも、行ったお店の人が、みんな彼を特別扱いしてるのよ」
「それはお得意様中のお得意様だからよ。まあ、暴力団幹部ともなれば、いろいろ付き合いもあるだろうし…」
真梨子の言わんとすることはわかった。
亮二にはたくさんの「彼女」がいて、その人たちをもてなすうちに、ブティックやレストランなどの常連となっている、と言いたいのだ。
「そうよね」
博子は大きくため息をついた。


