これは益々俺ヤバイんじゃないの?


戒さんがここに来る前に、心臓の病のせいで死んでしまうかもしれない。


そんなことを考えてると、


「今日はパーティーだ!早く来いよ」とお嬢はご機嫌に笑って、また廊下の奥へ消えた。


パーティー…?


不思議に思って庭に回ると、バーベキュー用の鉄板の上で、茶色い物体が乗っていた。


う゛!


「今日はもんじゃパーティーなんだ♪お前は好き?」


関西の人間にもんじゃは……


俺は口元を手で覆った。


「何でぃ。苦手なんかよ」


俺が顔を青くして、口を覆っているのでお嬢はちょっと不服顔。


「ま、いっか。タクも苦手なんだよ、もんじゃ。あいつ分に用意したお好み焼きあるから、作ってやんよ」


すぐにぱっと笑顔になり、ボウルを掴むと中身を混ぜ始めた。


鼻歌なんて歌いながら、中身を混ぜるお嬢の横顔は楽しそうで―――




それを見ているだけで、俺も楽しくなれた。



しかもなんかすっごく可愛いし。


まぁ元々可愛い人ではあるんだけど……





だけどそれを思うと鼓動は高鳴る一方。



傷みは伴わないけど、妙に早く打ちつける鼓動と、上昇する体温に



俺は困惑するしかなかった。