終わった……









全てが終わった……











長かった夜の戦いは終え、眩い光が見えた。











「朝日ニャ……」











山から日が微かに昇り、日光東照宮を優しく照らした。






早朝の森林豊かな神社と言うのは、何故これ程美しく清々しいのだろうか?










気持ちも洗われるようだ。











そして、必ず様々な物語で最後のボスを倒したりすると、何故決まって朝日が昇るのだろうか?









お決まりのセオリーだ。











「お決まりか」










礼子は雰囲気に突っ込んだ












「オオーイ!」










聞き慣れた声が、耳に入ってきた。










見ると、階段の下からオッサンがサキに肩を貸しながら、手を振って礼子達を呼びかけていた。










何故全て終わると、決まって仲間達が狙ったように駆け付けるのだろうか?









お決まりのセオリーだ。










「お決まりか」











「イタタ! 礼子君、急にデコ叩くなんて何するんだ!」










オッサンは登場早々意味も分からず突っ込まれたので、礼子を叱った