「でもさ、あれだけのミーハーな女子に囲まれたら信用出来なくもなるって。てか地図ちゃんと見てんの?」
未玖のその言葉に豪くんはあたしから奪った地図をやっと見た。
あたしが隊長気分だったのに!
「見てるよ!次そこ左!」
「違うよ。まだ真っ直ぐだよ」
だってあたし地図覚えてる。
まだ曲がる所じゃない。
「え?今ここじゃないの?」
豪くんが指した場所はあたし達がいる場所よりまだちょっと先の所だった。
「違う違う。まだこの辺」
「ちょっとしっかりしてよねー。男のくせに地図も読めないのか」
「すんませんねー」
豪くんは頭の後ろに手をやって、適当な感じで謝った。


