『……これっ…、』 私は思わず、 口元を押さえた。 小さな文字で、 記してあった。 “ふたつの世界を重ねたくば、 其の命を代償とする。” ……拓海は、 自分の命を捨てて、 私を助けてくれたんだ。 『……ばか。』 ポタッ。 『ばかばかばか…っ!!』 なんで?? なんでここまでしてくれたの?? 自分の命を捨てて。 ほんとに、ばかだよ。