…立ち上がろうとしたときだった。 それは一瞬の出来事で、回避なんてできるわけなくて。 でも、回避するべきだった…。 「…キス、しちゃった♪」 呆然と立ち尽くす私の右手を、彼は強く引いた。 やっぱりこれも不意打ちで、回避なんてできなかった。