「……違う、違うでしょ。
あんたは私の父親じゃない!!
私に父親はいないんだよッ!」



こんなにも怒りを表に出すなんて初めて。

立ち上がり、息継ぎもせずに叫んだ私を見て、梢も小春も驚いてる。



「借金取りのヤクザは家にあった家財道具を全部持って帰った…。兄貴は不良になるし…母親は心労で精神科に入院…誰がこんな運命にしたのよ…?あんたが居なければ、私たちは嫌な思いをしなかったんだよ…っ…」



17年間、胸に貯めてた気持ちは、涙となって溢れた。

顔なんて見たくない。



「憂愛、お父さんな…」



「煩い――ッ!!」



言い訳なんていらない。