「憂愛ちゃん、花火やるみたいだから行っといで。こっちは男だけで楽しむから」



「はい!」



私はテラスを走り、芝生の部分で花火を広げてる小春と梢に近付いた。



「はい、憂愛ー」



「私はコレにしよっ」



女3人で花火を振り回して盛り上がる。



「見てー。ハート!」



「小春、危ないから止めときなってばー」



梢の注意なんて何のその。



「憂愛!」



「へ?あ、碧斗さん」



ブロック壁の向こう側にいる碧斗さん。

嫌な予感がした。

災いを運んで来たような気がする――…。