《完》天上のCANON 〜先生と奏でる、永遠のメロディ〜

あたしは思い切って先生に
声をかけた。



鞄の中からあの楽譜だけを
丁寧に取り出して、先生に
見せる。



「そのコンクールで、この
曲を弾いてもいいですか……?」



先生は一瞬キョトンと目を
丸くした。



楽譜を受け取ってサッと
目を走らせると、さらに
驚いた顔になって、



「パッヘルベルの
“カノン”だね。

手書きだけど、君がこの
アレンジを?」



「いえ、違います。

それは……あたしの大切な
人が、残してくれた楽譜
なんです。

完成してないから、続きは
あたしがこれから完成させ
なきゃいけないんですけど」


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