《完》天上のCANON 〜先生と奏でる、永遠のメロディ〜

あたしは苑子さんが渡して
くれたハンカチで目頭を
拭いながら、震える指で
1ページずつノートを
繰っていった。



だけど―――後半に差し
かかると、その文面は少し
ずつ変化を帯びてくる。



最初は恨みつらみや自分に
関することばかりだったのが、
日を追うごとに少しずつ、
自分の周囲のことに触れる
ようになってきたんだ。



それはお父さんだったり
お母さんだったり、苑子
さんだったり。



そしてそう――…

ほかならぬ、このあたし。


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