《完》天上のCANON 〜先生と奏でる、永遠のメロディ〜

言葉にならなかった。



お姉ちゃんが入院してた
期間は、一ヶ月にも満たない。



その短い期間に――
お姉ちゃんは、ノートを
こんなに膨らませるほどの、
自分の思いを――…。



「……………っ」



手に取ろうかと、あたしは
少しだけ指先を動かした。



でも、できなかった。



彼女の苦悩を目の当たりに
するのが、怖くて。



「………読んだんですか?」



結局怖じけづいて手を
引っ込めた自分を最悪だと
思いながら、恐る恐る苑子
さんに尋ねる。


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