《完》天上のCANON 〜先生と奏でる、永遠のメロディ〜

あたしのこの反応は、苑子
さんも予想してたんだろう。



彼女は言い淀むこともなく、
落ち着いた声で説明を始める。



「ウン。実はね……
どうしても渡したいものが
あって、来たのよ。

最初はどうしようかって
迷いもあったんだけど――
でもやっぱり、渡さなく
ちゃいけないと思って」



「……………?」



渡したいもの?



サッパリ意味がわからない。



「苑子さんが、あたしに
何を――」



尋ねる声を、苑子さんは
静かに首を振って遮った。


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