《完》天上のCANON 〜先生と奏でる、永遠のメロディ〜

もちろんそんなのは錯覚だ。



あたしはきっと、この
非現実的な空間と、先生が
作り出した魔法にかかっただけ。



でも――何だか今は、
素直にその魔法に騙されて
いたい。


そんな、気がする――…。




「……どうしても抜け出せ
ない、過去があって。

いっそそれが起こる前の
時間に戻れたらって。

そんなことを、考えてたんです」



あたしは窓の外の青空を
見ながら、ゆっくりと
話し始めた。



「抜け出せない、過去……?」


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