「だけど素敵な人ですよね。」

私は心からそう思う。

「ええ。そうね。」

「でもすみません。本当は百合さんに会いたかったんですよね?」

私は申し訳なくて小声になる。

「いいえ。百合が生き返らないというのは分かっていたわ。それに新しい生まれ変わりの桜乙女さんに逢えて嬉しいわ。だからそんな申し訳そうな顔をしないで?」

「ありがとうございます。」

「そういえばどうして泣いていたの?」

「え、あのそれは・・・。」

私は今までの経緯を話した。

「そう。そんなことがあったのね。」

こくんと頷く。

「でも刹那様はあなたが心配だからそういったのよ。そこは分かっているんでしょ?」

「はい・・・。」

「まったく刹那様も駄目ね。きっと刹那様その鬼に嫉妬したんだわ。」

そういうと夢さんはくすくすと笑い出した。

「え?」

私はおもわずきょとんとしてしまう。