Fahrenheit -華氏- Ⅱ



オフレコ―――にしたかった。


けれど


「あんたは……娘さん以外にも瑠…柏木さんも傷つけた。その意識だけは持ってください」


コトン…


村木はカップを丁寧にソーサーに置き、瑠華のまだ残っているコーヒーカップに視線を向けると


「そうですね…」


と素直に頷いた。





「―――娘と……もう一度話し合ってみます。ちゃんと向き合って」




村木―――……


やっぱ瑠華はすげぇな。この頭でっかちで頑固者の村木の心を動かしたってこと。


自らの忘れ去りたい過去を暴露してまで、瑠華は村木を―――…いや、村木の娘を守ろうとしたのだ。


それこそ体当たりで。


そこからまた沈黙があり、しかしそれは長くは続かなった。


数分後


「行きましょうか。私たちも仕事がある」


と言って立ち上がった。ちょうど朝のコーヒーを求めにやってきた客が来たからタイミングが良かった。




――――

――


何故だか村木と同伴出勤(←使い方違う)と言う変な組み合わせで出勤すると、佐々木はすでに出勤していて


「最近、スムージーにはまってるんですよ~、このスムージーが僕大好きで」


と、コンビニで買ったであろうスムージーのカップを瑠華に誇らしげに見せる佐々木。


「美味しそうですね、ほうれん草とブロッコリー、リンゴとバナナ?」


原材料の記載を瑠華はしげしげと眺めている。


やはり、さっきの激高をしっかり仕舞いこんでいて、いつも通りだった。


「そもそもほうれん草とバナナと言う組み合わせはいかがなものでしょうか。相いれない関係に思えますが、まさかのChemistry?素晴らしいハイブリッドですね」


「え?け、ケミ……?ハイブリッド?」


※Chemistry(化学反応)です♪


いつも通り…


炸裂だな!