=蒼葉SIDE=


あいつの事
どうせ“他人”


そう思ってた

ただ奏雅に気にいられただけの女

それ以上でもそれ以下でもない




でもあいつは違った

俺はあいつに鎌をかけた
“親に捨てられた”と


もちろん嘘だ
ほとんどの奴は
「可哀想」のどと言う




あいつもそう言うと思ってた

なのにあいつは嘘を見破った


それがなぜか嬉しかった

その瞬間から俺は零華に惹かれはじめた




零華が笑うたびに俺の心臓はうるさくなるばかり




重症かもな・・・