真希は瞬時に何かがある、と判断し、オーラを読み取った。そして、その結果が、 「......何に怯えていたんだ......?」 奏が黒縁眼鏡をかけ直しながら呟く。 そう、怯え。 山口さんのオーラは何かに怯え、戦々恐々としているようだった、と真希は語っていたらしい。 「さっき徳佐が言った通り、山口さんを調べればこの依頼が解決できそうだ。ただし、」 「その怯えている“何か”が分からないと駄目。そして、手で顔を隠す必要性についても調べなきゃ駄目そうだね」 奏の言葉を徳佐が引き継いだ。