赤色の髪は月明かりで照らされ、その人、小野寺奏の存在をはっきりと主張していた。 「......捕獲完了」 ーーーそうぼそり、と山口さんに聞こえないように呟いたのは彼だけの秘密。 * 「......ねぇ」 「何?」 「やっぱさ、奏は最強だよね」 「というか、最恐、の間違いじゃない?」 「あー。そうだそうだ」