強い陽射しが身体を覆う。


眩しくて目をそらしてみても、光はあちこちで遊んでいる。


窓の外に大きな入道雲が浮かんでいて、真っ青な空には陰りがない。


時々、緑をびっしりとつけた木々がさわさわと風に揺れている。



講義室には、相変わらず低い講師の声が響いていて、


わたしの耳に単調な子守唄みたいに入り込んでくる。



後ろで、かこん…と音がする。

頬づえが外れた音だろうか。

きっとそう、午後のレンはいつも眠そうにしているのを知っている。



あと…10分くらいだろうか。


窓の外を眺め、わたしは退屈な時間が過ぎるのを待っている。