当たり前な話だが、入院生活は規則正しいものだった。
朝食は7時、昼食は12時、夕食は5時で、9時には消灯。
午前10時ごろに検温があって、午後3時に先生の回診。
言い換えればそれ以外はヒマ。
はっきり言ってこれはこたえた。
今まで、入院生活というものに縁がなかったせいか、ベッド上での過ごし方がさっぱりわからないのだ。
入院2日目の時点で、あたしはすっかり気が滅入ってしまった。
そして午後3時。
回診の時間になった。
「旭さん、失礼します」
入って来たのは小柄な中年の看護婦。
年齢は見たとこ50代。
かけている銀縁の眼鏡が似合う、風格のある女性だ。
「先生、お願いします」
看護婦に促され、後ろから白衣の男性が現れた。
年は看護婦と同い年ぐらいに見える。
男性にしては、ほっそりとした体つきが印象的だった。
「担当医の藤上です」
藤上先生はあたしの顔を見るなり
「生気がないな」
と言って笑った。
朝食は7時、昼食は12時、夕食は5時で、9時には消灯。
午前10時ごろに検温があって、午後3時に先生の回診。
言い換えればそれ以外はヒマ。
はっきり言ってこれはこたえた。
今まで、入院生活というものに縁がなかったせいか、ベッド上での過ごし方がさっぱりわからないのだ。
入院2日目の時点で、あたしはすっかり気が滅入ってしまった。
そして午後3時。
回診の時間になった。
「旭さん、失礼します」
入って来たのは小柄な中年の看護婦。
年齢は見たとこ50代。
かけている銀縁の眼鏡が似合う、風格のある女性だ。
「先生、お願いします」
看護婦に促され、後ろから白衣の男性が現れた。
年は看護婦と同い年ぐらいに見える。
男性にしては、ほっそりとした体つきが印象的だった。
「担当医の藤上です」
藤上先生はあたしの顔を見るなり
「生気がないな」
と言って笑った。