そう思ったあたしは、とたんにこの場に居づらくなった。
どのみちこのままでは湯月くんにメールを打つ気にはなれない。
あたしは何かひとつふたつ理由を言って、屋上を後にした。
「旭さん」
階段を降りきった時、背後から声をかけられた。
振り向くと、和夫さんが階段の真ん中に立っていた。
「旭さん」
和夫さんはもう一度あたしの名を呼ぶと、階段を一気に降りてきた。
「すまない、足が悪いのに、呼び止めるようなことをしてしまって」
そう言ったきり、和夫さんの口からは次の言葉が出てこなかった。
2・3度口を開きかけては閉じるといったことを繰り返す。
なんか、湯月くんを思い出すなぁ。
同じメガネ男子だし。
…いかん、なんかイライラしてきた。
「あの、なにか?」
じれたあたしが和夫さんに訊くと、和夫さんはようやく口を開いた。
「君は多江さんの病気のことを知っているよね」
どのみちこのままでは湯月くんにメールを打つ気にはなれない。
あたしは何かひとつふたつ理由を言って、屋上を後にした。
「旭さん」
階段を降りきった時、背後から声をかけられた。
振り向くと、和夫さんが階段の真ん中に立っていた。
「旭さん」
和夫さんはもう一度あたしの名を呼ぶと、階段を一気に降りてきた。
「すまない、足が悪いのに、呼び止めるようなことをしてしまって」
そう言ったきり、和夫さんの口からは次の言葉が出てこなかった。
2・3度口を開きかけては閉じるといったことを繰り返す。
なんか、湯月くんを思い出すなぁ。
同じメガネ男子だし。
…いかん、なんかイライラしてきた。
「あの、なにか?」
じれたあたしが和夫さんに訊くと、和夫さんはようやく口を開いた。
「君は多江さんの病気のことを知っているよね」


