…俺、今絶対顔真っ赤だ。 なんか気まずくて目を泳がしていると、今度はもう片方の頬にも手を添えられた。 「…可愛い」 「……うっさい」 そのせいで嫌でも雅希と目が合う。 さっきから可愛いをひたすら連呼する雅希を睨んでいると、ふと無言になった。 そして、雅希の顔が近付いてくる。 「…うん、やっぱ可愛い」 「しつこい」 「ごめんごめん。 ……。 …好きだよ、遥斗」 「……んっ」 ――付き合って1年。 俺らは、初めてキスをした。