薬を渡された俺は、固まった。 ……え、コレが風邪薬? 「あのさ、俺は〝風邪薬〟が欲しいんだけど…?」 「うん。コレ、風邪薬」 「…いやいや、だから〝風邪薬〟が欲しいんだってば」 「いやいやいや、だからコレが風邪薬だってば」 やっぱりコイツ病院に行った方がいいって。ありえないだろ。コレが風邪薬?…ありえないだろ。 だって、風邪薬が… 「――キスだなんてありえないから!」 さっきからずっとキスを待ってる雅希にそう叫んだ。