「へ…へっくしょん!」 身震いしたと同時に、くしゃみが出た。 うー寒い…。 「ほら、早くしないと風邪引くぞ?」 「ちょ…!」 目の前にいる男が、そんな俺を見て黒い笑みを浮かべながら俺の濡れたTシャツに手をかけてきた。 「その汚い手で触るな変態!やめ…ってなに抱き付いてんだよ、離れろ!」 「無理。…まあ、遥斗がいいって言うなら離れるけど!」 …俺、遥斗(ハルト)は今全身ビチョビチョなせいで最悪な状況に陥っている。 目の前にいる男、雅希(マサキ)のせいで。