◇ ――…夜。 桜並木はもうすっかり寂しい感じ。 春は、もう少しで終わる。 そしたら、あの人が一番輝いた季節がやって来るの。 あの人を一番思い出すであろう季節。 ……ね、あっくん。 「先輩」 「………」 「私……先輩が歌う唄がすごく好きです。どうしてだろ……」 ベンチに座りながら星を眺める。 …先輩に言われたから今日は来たの。 何を歌っても、 どんな風に歌っても、 すごくステキに聴こえるの。 不思議。