でもボクの“きおくのうりょく”は、見た物は覚えられるけど、聞いた物はなかなか覚えらんないんだ。




だけど、お薬のお陰で前より先生達の言っている事がわかってきた。




そうやって何日か経ったある日、お母さんとお父さんが会いに来た。




僕がしっかりした口調で話している事に驚いてたみたいだった。



「辛くはないか?」



お父さんがそう聞いて来たから「大丈夫」と答えた。




「そうか…ラリーもいるから大丈夫かな…?」



「うん。でもラリーが居なくても大丈夫。」




そう言うと何故かお父さんとお母さんは戸惑いの色を見せた。



喜んでくれると思ったのに…!



二人が帰ったあと、その話をウォン先生にしたらこう言った。




「お母さんもお父さんも君がしっかりしている事が受け入れられないんだ。」



「僕、誉めて貰いたかった!」



「君が頑張っているのは、先生が良く知ってる。…お父さんとお母さんが誉めてくれなくても、先生は君を凄いと思うよ?」




僕は唯一の理解者を見つけたんだ。




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