―――翌日 「たまき〜?たまき〜?」 起きた奏が隣で寝ているはずの珠樹の姿を探していた。 誰に聞いても分からない珠樹の場所。 奏は涙をこらえることができなかった。 「た、たま、き〜?どこ〜?」 屋敷の者は、昨夜のうちにこの事を当主から聞いていたので、教えたいのを必死でこらえていた。 しばらくすると奏の声が聞こえなくなり、屋敷中の者が狼狽えた。