「えっ?えっ!?」

「…つまり、単なる願望や憧れだけでも、あの薬が、それを恋愛感情と錯覚させてしまうんじゃないかって事!

思えば理恵子先生に関しては、宮本さんの様なおとなしい子からすれば特に、格好良くて憧れの存在だから…

カッコイイ理恵子先生も唯一変わった趣味では、ショタ系雑誌好きがあるし、渚君だって、男から見ても可愛いって、きっと思うでしょう?

…だから早くその薬、出来上がっている分だけでも瓶に詰め込んで!急ぐわよ!」

「(・・;)!!!?」

「バカね、もうっ!『気が合う』んでしょ!二人は!」

「あっ!」

省吾と由美子の二人は急いで、中和剤を詰めた瓶と共に、体育教員室に向かった。

そして、恐る恐る、体育教員室の扉をノックしてみる。

…返事は無い。

「…不吉な予感が、由美子さん。」

「…鬼が出るか、蛇が出るか。

行くわよ!」

由美子が、扉を勢い良く開く!