道行く人は、同情するような表情をしながらも見て見ぬフリ。 なぜなら、男は腰に刀をさしているから。 「チッ。……そうだ。身体で償ってもらおうか?」 「いっ、嫌です離して!」 男は女の腕を引っ張って、引き寄せようとした……が。 「な、なんだお前は!」 「通りすがりの少年……ってことにしておいて下さい。」 楓が間に入り、男と女に距離をつくる。 それが気に入らなかったのか、男は刀を抜く。