言いたいことちゃんと伝えて―――かぁ…





叔父貴も優しいけど、あいつ……




戒も





本当に優しいやつだよな。




さっきの電話でわかった。





本当は戒もこの花火大会を楽しみにしてたってこと。


あたしと一緒に見たいと思ってくれてたこと。






でも―――


あいつは自分の気持ちより、あたしの中にあるわだかまりを解決するほうを優先させてくれた、ってわけだ。


だったらあたしのできることは、戒の優しさに、厚意に素直に答えるべきだ。




「叔父貴…鴇田の謹慎いつ明けるの?」




あたしは決心して口火を切った。


空に浮かび上がる美しいまでの花火が、叔父貴の頬を明るく照らし出し、


だけどその顔が少し青白く見えたのは―――



気のせいだろうか。